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2022OMF リーフレットできました!

今年のセイジ・オザワ 松本フェスティバル公式リーフレットが出来ました。オーケストラ コンサートやオペラ、室内楽公演といった有料プログラムの一覧から、無料のオープンイベントまでが全掲載。また、みなさまが楽しみにしてるサイトウ・キネン・オーケストラメンバーリストもご覧いただけます。

印刷版は、クラシック公演やコンサートホール等で配布予定です。見かけた際はぜひお手に取ってください。千住博先生の作品の表紙が目印です。今年は30周年を記念して、特別ロゴが入っているのがポイントです!

2022OMFリーフレットはこちら

※サイトウ・キネン・オーケストラメンバーリストには、11月の「セイジ・オザワ 松本フェスティバル 30周年記念 特別公演」に出演するメンバーも含まれています。各公演ごとのメンバーリストは追って発表いたします。

2022セイジ・オザワ 松本フェスティバル  全プログラム発表!

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 1992年のフェスティバル誕生(当時の名称は「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」)から今年で30周年を迎えるセイジ・オザワ 松本フェスティバル。2020年、2021年と2年連続で開催中止となり、実に3年ぶりのフェスティバル開催となります。記念すべきアニバーサリー・イヤーのフェステイバル開催期間は、2022年8月13日(土)~9月9日(金)の28日間。今年は夏だけではなく、11月25日と26日にも30周年記念 特別公演を開催いたします。

 3月にオーケストラ コンサート、オペラ、30周年記念 特別公演については発表しておりますが、室内楽や教育プログラム等を含む、全プログラムを発表いたします。プログラムの詳細は各プログラムページをご覧下さい。

 チケットは6月11日(土)朝10時~ 全国一斉発売開始。新型コロナウイルス感染症対策を最大限に行いながら、松本市と長野市の会場を舞台に、最高の演奏をお客様にお届けするべく準備を進めています。みなさまのご来場をお待ちしております。

2022OMF プログラム一覧

1987年から欧米をツアーしていた僕とサイトウ・キネン・オーケストラが、素晴らしいご縁で松本というホームに導かれ、1992年に始まった松本のフェスティバルが、今年30周年を迎えます。
初年度のあの緊張感は今でも鮮明に覚えています。こけら落としとなる松本文化会館(現キッセイ文化ホール)の舞台に大胆に水を張った「エディプス王」はアメリカでエミー賞を受賞しました。チケット発売に向けて、テント村が出来たことにもびっくりしました。松本城の庭園で行った野外オペラ(『ファウストの劫罰』)や、1000人合唱、松本の子どもたちとの合同演奏会、いつも新しいチャレンジを重ねてきた数々のオペラ公演や、僕の音楽的ファミリーであるサイトウ・キネン・オーケストラとの演奏会の数々は、ひとつひとつが特別な思い出に溢れています。雄大な自然と温かい松本の皆さまに迎えてもらったフェスティバルが30年も続くことになるなんて、本当にうれしいです。あらためて観客の皆様、そして地元の松本市民の皆さんのお気持ちとサポートにこころから感謝します。
 初年度のオーケストラコンサートは、フェスティバルが武満徹さんに初めて委嘱した「セレモニアル」で幕をあけました。今年のオーケストラコンサートも再び「セレモニアル」で始まります。これまでの30年と、これからの30年をつなぐ、とくべつな公演になると思います。今年は30周年を記念して、11月に秋の特別公演も行います。
夏はぜひ松本で、そして11月は長野でもお楽しみください。サイトウ・キネン・オーケストラのメンバーたちと皆さまをお待ちしています。

セイジ・オザワ 松本フェスティバル総監督

2022年度 OMFメンバーズ募集中!

会員特典にチケット優先購入権を導入した『セイジ・オザワ 松本フレンズ』、個人のご寄付によりフェスティバルを支えていただく『OMF個人協賛制度』の2022年度受付を開始しています。

セイジ・オザワ 松本フレンズ:
会員特典としてチケット優先購入権などのある、人数限定の会員制度です。
応募締め切り:4月25日(月)必着

OMF個人協賛制度:
OMFを個人として協賛する会員制度です。


詳細は下記、OMFメンバーズのページをご覧下さい。
皆様の温かいご支援・ご協力を、どうもありがとうございます。
https://ozawa-festival.com/member/

祝30周年! 2022OMF 8月13日 〜 9月9日 開催!11月に特別公演も!

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祝30周年! 2022セイジ・オザワ 松本フェスティバル (2022OMF)
8月13日(土) 〜 9月9日 (金) 開催!

1992年のフェスティバル誕生(当時の名称は「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」)から今年で30周年を迎えるセイジ・オザワ 松本フェスティバル。2020年、2021年と2年連続で開催中止となり、実に3年ぶりのフェスティバル開催となります。記念すべきアニバーサリー・イヤーのフェステイバル開催期間は、2022年8月13日(土)~9月9日(金)の28日間。そしてなんと、今年は夏だけではなく、秋にも特別公演を行うことが決定いたしました。新型コロナウイルス感染症対策をしっかりと行いながら、松本市と長野市の会場を舞台に、最高の演奏をお客様にお届けするべく準備を進めています。

2022年のOMFはすごいぞ!デュトワ!沖澤!ネルソンス!

国内・海外から最高の音楽家が集まり結成されるサイトウ・キネン・オーケストラと今年タッグを組む指揮者は、2021年の配信コンサートで“音の魔術師”という異名をまさに体現してみせ、世界中の観客から大きな反響を呼んだシャルル・デュトワと、“指揮者の登竜門”として知られるブザンソン国際指揮者コンクールで2019年に優勝し、めきめきとその実力を上げている沖澤のどか
累計視聴者数12万人を記録した昨年の無観客・配信での演奏も素晴らしかったですが、やはり公演はお客様がいる会場で演奏してこそ。2021年の雪辱を果たすべく、デュトワが再度、松本の地に降り立ちます。演目は、1992年のフェスティバル初年度に武満徹が委嘱作品として書き上げ、小澤総監督・SKO・宮田まゆみ(笙)が奏でた「セレモニアル -An Autumn Ode-」と、配信コンサートでも玄人集団のSKOから見事な演奏を引き出したドビュッシーとストラヴィンスキー作品。「セレモニアル」では、再び笙に宮田さんをお迎えいたします。
 かたや沖澤が挑むのは、モーツァルト作曲のオペラ『フィガロの結婚』。これまでも『利口な女狐の物語』(2008年)や『子どもと魔法』『スペインの時』(2014年)などで演出を手掛けてきた奇才、ロラン・ペリー演出のプロダクションを上演します。近年、国内の主要オーケストラへの客演を重ね、高い評価を得ている沖澤によるオペラの指揮も期待が高まります。オーケストラ コンサートとオペラ、どちらも見逃せない公演になることは間違いありません。
 そして2022年は、通常の夏だけではなく、なんと秋にもOMF特別公演が松本市と長野市で行われることが決定いたしました。11月25日・26日に開催される《セイジ・オザワ 松本フェスティバル 30周年記念 特別公演》でサイトウ・キネン・オーケストラの指揮をするのは、ボストン交響楽団音楽監督のアンドリス・ネルソンス。ボストン響といえば、小澤総監督が1973年から2002年という、実に29年という長きにわたり音楽監督を務めた古巣。そしてマーラーの9番は、小澤総監督が2002年4月にボストン響音楽監督を退任する最後の公演で演奏した交響曲でもあります。小澤総監督とゆかりの深い世界的指揮者が初めて鳴らすSKOサウンドが今から楽しみでなりません。まさにアニバーサリー・イヤーにふさわしい公演内容の詳細は随時発表いたします。どうぞお楽しみに。(以上敬称略)

今回の発表内容は、2022年3月15日時点のものです。今後の新型コロナウイルスの感染拡大状況次第で内容や開催規模などに変更が生じる可能性もございます。ご了承ください。

1992年にサイトウキネンオーケストラの仲間たちと始めた宝物のような音楽祭が、嬉しいことに30周年を迎えることが出来ました。 松本から、とくべつなサイトウ・キネン・オーケストラの音楽を世界へ発信し続けていくために、これからもみなさまからの応援を、よろしくお願いいたします。

セイジ・オザワ 松本フェスティバル総監督


Dutoit

オーケストラ コンサート
8月26日(金)・8月28日(日)
キッセイ文化ホール(長野県松本文化会館)

演奏:サイトウ・キネン・オーケストラ
指揮:シャルル・デュトワ
演目:武満徹:セレモニアル(笙:宮田まゆみ)
   ドビュッシー:管弦楽のための映像
   ストラヴィンスキー:春の祭典


Nodoka Okizawa Opera-image

オペラ
8月21日(日)・8月24日(水)・8月27日(土)
まつもと市民芸術館・主ホール

演奏:サイトウ・キネン・オーケストラ
指揮:沖澤のどか
演出:ロラン・ペリー
再演演出:ローリー・フェルドマン
演目:モーツァルト:フィガロの結婚

※サンタフェ・オペラ のためにデザインされ、初演されたプロダクションを使用。


Andris Nelsons

セイジ・オザワ 松本フェスティバル 30周年記念 特別公演
11月25日(金)
キッセイ文化ホール(長野県松本文化会館)
11月26日(土)
ホクト文化ホール(長野県県民文化会館)
演奏:サイトウ・キネン・オーケストラ
指揮:アンドリス・ネルソンス
演目:マーラー:交響曲 第9番

※いずれも開演時間は追って発表。
※内容は、2022年3月15日現在のものです。内容は今後変更になる可能性があります。
最新情報は随時OMF公式ウェブサイト等にてお知らせいたします。

チケット発売
2022年6月11日(土)午前10:00より全国一斉発売
発売当日は、長野県内3か所(松本市総合体育館<松本市>、ホクト文化ホール<長野市>、長野県伊那文化会館<伊那市>)にて窓口販売を実施!

OMFウェブチケットでもご購入頂けます!
OMF公式ウェブサイトから直接チケットのご予約・ご購入が可能となります。
24時間お好きな時に、座席図を見ながらお席が選べます。
OMFウェブチケット情報・プレイガイド情報・公演詳細はOMF公式ウェブサイトにて後日発表!
https://www.ozawa-festival.com
主催: 公益財団法人サイトウ・キネン財団/セイジ・オザワ 松本フェスティバル実行委員会

オーケストラ コンサートBプログラム 音源配信開始!

2021年9月3日と5日にYouTubeで配信した、セイジ・オザワ 松本フェスティバル オーケストラ コンサートBプログラムの音源が本日29日深夜0時より配信開始となりました!
日本のみならず世界中で大きな話題を呼び、29の国と地域から延べ12万人の視聴者を魅了した公演のライブ録音は、各音楽配信サイトにて聴くことができます。Apple Musicでは高音質のドルビーアトモスでも配信中です。素敵な年末年始をお過ごしください!
なお、公演の模様を録画した映像配信については、2022年3月を見込んでおります。詳細発表は今しばらくお待ちください。
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SEIJI OZAWA MATSUMOTO FESTIVAL 2021
指揮:シャルル・デュトワ
演奏:サイトウ・キネン・オーケストラ
収録会場:キッセイ文化ホール(長野県松本文化会館)
収録日:2021年9月3日(金)
ラヴェル:組曲《マ・メール・ロワ》
ドビュッシー:《海》~3つの交響的スケッチ~
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
ストラヴィンスキー:バレエ組曲《火の鳥》(1919年版)
再生・ダウンロードはこちら▶ https://classic.lnk.to/MatsumotoFestival2021

オーケストラ コンサートBプログラム 長野朝日放送にて12月26日放送!

9月3日に行われたセイジ・オザワ 松本フェスティバル オーケストラ コンサートBプログラムの公演が、12月26日(日)に長野朝日放送(abn)にて放送となります。
年末恒例のOMF特番で、今年はBプログラムの演奏をお届け。指揮者デュトワやSKOメンバーの単独インタビューを盛り込んだ、abn完全オリジナルの映像です。長野県民の皆様、ぜひお楽しみください。
※abn独自のカメラワーク、編集、内容となるため、YouTubeで配信した映像とは異なります。


2021セイジ・オザワ 松本フェスティバル オーケストラコンサート

放送日:2021年12月26日(日)
放送時間:午後1時55分~3時20分
放送局:長野朝日放送

指揮:シャルル・デュトワ
演奏:サイトウ・キネン・オーケストラ
収録会場:キッセイ文化ホール(長野県松本文化会館)
収録日:2021年9月3日(金)

ラヴェル:組曲《マ・メール・ロワ》※一部のみ
ドビュッシー:《海》~3つの交響的スケッチ~
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
ストラヴィンスキー:バレエ組曲《火の鳥》(1919年版)

長野朝日放送公式ウェブサイトはこちら

オーケストラ コンサートBプログラム 12月29日 音源配信スタート!

OMF_jacket_fix[326520].jpg2021年9月3日と5日にYouTubeで配信した、セイジ・オザワ 松本フェスティバル オーケストラ コンサートBプログラムの音源リリースが決定いたしました。

シャルル・デュトワ指揮、サイトウ・キネン・オーケストラ演奏の公演を、ノーカット・無料配信という異例の取り組みを実施した本公演は、日本のみならず世界中で大きな話題を呼び、29の国と地域からアクセスが殺到。3日と5日の総視聴者数は延べ約12万人を記録しました。配信ならではの”コメント欄”も盛り上がり、「絶対に録音出して欲しい」「素晴らしい演奏に聴き惚れた」「こんなに美しい《火の鳥》は初めて」「涙が出ました」等熱いメッセージが寄せられました。
9月3日に行われた演奏・収録には小澤征爾総監督も立ち合い、《火の鳥》では自身も指揮をしながら鑑賞。盟友デュトワと、信頼するSKOメンバーの魂がこもった演奏に熱い拍手を送りました。

配信直後から発売を希望する声を多くいただいた本公演の音源を、12月29日(水)0時より、各音楽配信サイトで配信を開始いたします。2021年を締めくくるのにふさわしい名演をぜひご堪能ください。
なお、公演の模様を録画した映像配信については、2022年3月を見込んでおります。詳細発表は今しばらくお待ちください。


SEIJI OZAWA MATSUMOTO FESTIVAL 2021

指揮:シャルル・デュトワ
演奏:サイトウ・キネン・オーケストラ
収録会場:キッセイ文化ホール(長野県松本文化会館)
収録日:2021年9月3日(金)

ラヴェル:組曲《マ・メール・ロワ》
ドビュッシー:《海》~3つの交響的スケッチ~
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
ストラヴィンスキー:バレエ組曲《火の鳥》(1919年版)


再生・ダウンロードはこちら▶ https://classic.lnk.to/MatsumotoFestival2021
(※12月29日配信スタート後、リンクの内容は更新され、該当ページにジャンプできます)

新型コロナウイルス感染者の発生について

9月3日(金)に演奏を収録したオーケストラ コンサートBプログラムの公演関係者が、新型コロナウイルス感染症に感染したことが判明しましたのでお知らせいたします。

OMF実行委員会は、8月31日(火)からの松本市でのリハーサルに先立ち、SKOメンバー全員と、公演に関わるスタッフにPCR検査を行いました。リハーサル開始の前日である8月30日(月)に出た結果では検査を実施した全員の陰性が確認され、リハーサル開始となりました。

今回、指揮を務めたシャルル・デュトワ氏を招へいするにあたり、31日のリハーサル開始以降、オーケストラメンバー及び関係スタッフは3日おきにPCR検査をすることが関係省庁より求められていました。リハーサル初日(31日)から3日後の9月2日(木)にPCR検査を実施したところ、収録終了後の9月3日(金)夜に1名の陽性が確認されました。

陽性が確認された時間にご本人はすでに県外の自宅に帰宅されていましたが、3日のうちに保健所及び発熱センターに相談したところ、医療機関にてPCR検査を受けるよう指示がありました。翌日、お住まいの地域の病院で再度検査を受け、9月6日(月)に陽性が確定いたしました。現在ご本人は無症状で、保健所からの指示により自宅療養中です。

実行委員会が感染症予防対策の助言を求めていた医師の指導のもと、濃厚接触疑いのある関係者10名にもPCR検査を実施したところ、このうち1名が陽性、7名が陰性と確認されました。現在、2名の検査結果を待っています。また、濃厚接触者である疑いは無くても、接触した可能性のある関係者30名も念のためPCR検査を実施し、全員の陰性が確認されました。(2021年9月6日 17時時点)

実行委員会は濃厚接触者の特定や、今後の対応について関係各所と相談・連携のうえ対応してまいります。

《2021年9月9日更新》
9月6日17時時点で検査結果が判明していなかった2名は、9月7日に陰性の結果が出ております。 更に万全を期すために、最大5日というウィルス潜伏期間を考慮し、9月8日に「濃厚接触の疑い」9名に再度PCR検査を実施し、9月9日14時までに全員の陰性が確認できました。
OMF実行委員会は、感染症専門医と松本市保健所と相談する中で、これまでの検査対象者以外には「濃厚接触者」にあたる人はいない、ということを確認しております。

配信をご覧いただきありがとうございました!

9月3日と5日のオーケストラ コンサートBプログラムの配信をご覧いただいた皆様、どうもありがとうございました!
YouTubeのチャット欄やSNSなどで寄せられるメッセージ・拍手の絵文字、とてもとても嬉しかったです。

YouTubeでの無料配信は初めての試みでしたし、なにより時間が無い中での準備でどうなることかと正直ヒヤヒヤしていましたが、9月3日は約15,000人、9月5日は約18,000人の方にご視聴いただきました。国内のみならず、海外からのアクセスも多かったようです。本当にありがとうございました。

今回の映像は、10月以降に有料でのアーカイブ配信を予定しております。詳細は決まり次第、OMF公式ウェブサイトやSNSなどで告知いたしますので、今しばらくお待ちください。

来年は松本市で、笑顔で皆様とお会いできるのを、小澤総監督をはじめSKOメンバー、関係者スタッフ一同楽しみにしています。seeyounextsummer.jpg

オーケストラ コンサートBプログラム 小澤総監督と共に魂の演奏

_OR74929.jpg2021セイジ・オザワ 松本フェスティバルが、全公演の中止発表をしてから10日間。小澤征爾総監督、サイトウ・キネン・オーケストラ、スタッフ全員が心血を注いでこぎ着けたオーケストラ コンサートBプログラムの演奏・収録が、本日ついに実現しました。


朝9時。会場となる松本市キッセイ文化ホール周辺は薄曇りの天気。朝11時からのゲネプロに向けて、続々とサイトウ・キネン・オーケストラのメンバーが会場入り。2年ぶりの演奏にワクワクしつつ、ドキドキしつつ。それでも全員が「またこのメンバーで集まることが出来て嬉しい。一緒に演奏が出来て嬉しい。この喜びを演奏にぶつけます」と感じていたと思います。

11時。ゲネプロ開始。8月31日から3日間にわたりシャルル・デュトワ氏指揮のもと行われたリハーサルは、それは綿密なものでした。各パートごとに細かく指示し、緻密に音を創っていったデュトワ氏。9月2日の公開リハーサルを見たマスコミからは「SKOにこんなに細かく指示する人がいるとは」と驚きの声が上がるほどでした。しかしそれはひとえに、デュトワ氏が求めるハイレベルの指示にSKOが応えられるから。フランス作品やストラヴィンスキーを熟知したデュトワ氏の指揮に、SKOの伸びしろがどんどんと引き出されます。全曲を通したゲネプロの後、15時からの本番を待ちます。

15時。正装に身を包んだSKOメンバーが舞台裏に集合。それぞれが適度に緊張した面持ちで登場を待ちます。会場内には収録用のカメラがズラリ。無観客演奏ですが、画面の向こうで演奏を楽しんでくださる観客の姿が、メンバーたちには見えていたと思います。演奏の成功を祈る「Toi toi toi!」の掛け声と共に扉が開き、95名のメンバーがステージへと向かいました。

1曲目はラヴェル:組曲《マ・メール・ロワ》。黒シャツ姿で颯爽と登場したMo.デュトワは、指揮台を外したステージで、スペースをめいっぱいに使い、まるで踊るように指揮をする姿が印象的。デュトワ氏が描く豊かな色彩をSKOが見事に奏でました。

2曲目は本日最大編成のドビュッシー:《海》~3つの交響的スケッチ。海岸に静かに寄せては返す波の音から、大海原で渦巻く潮まで、刻一刻変わる海の表情を多彩な音色で表現。四方を山に囲まれた長野県に波が寄せた瞬間でした。

休憩をはさみ、3曲目はドビュッシー:牧神の午後への前奏曲。奏者の技巧が光る名演に、曲が終わるとそれぞれに称賛が。無観客の中、オケから仲間のメンバーに向けられる温かい拍手と足踏みが会場に響きました。

そして最後はストラヴィンスキー:バレエ組曲《火の鳥》(1919年版)。一度は開催中止となったものの、総監督、SKO、関係各社やスタッフ全員の強い想いで、不死鳥のごとく復活した本日の公演。まさに終曲にふさわしく、荘厳で力強いハーモニーがホールを満たします。素晴らしい音楽家が集まるSKOがデュトワ氏の気迫に満ちた指揮のもと一丸となり、そのほとばしるエネルギーは日本や世界で演奏を見てくださる方に、まさに火の鳥となって届くはず。そんな魂の演奏が16時56分に終わりました。

演奏が終わり、ガランと空いたホールに向かってお辞儀をし、配信用のカメラに手を振ったメンバーたち。収録中を意味する赤いランプが消えると、周りの奏者たちと笑顔で演奏を称えあい、再び、ホールに向かって手を振りました。メンバーの視線の先では、客席で演奏を聴いていた小澤総監督が悦び一杯で手を振っていました。

本公演の模様を収録した映像は、9月3日(金)19時~と、9月5日(日)15時~の2回のみ、YouTubeで無料配信となります(下記詳細)。収録映像のアーカイブ配信は、10月以降に改めて行う予定です。


公演名:2021セイジ・オザワ 松本フェスティバル オーケストラ コンサートBプログラム

指揮:シャルル・デュトワ
演奏:サイトウ・キネン・オーケストラ
収録会場:キッセイ文化ホール(長野県松本文化会館)
収録日:2021年9月3日(金) 15時~

ラヴェル:組曲《マ・メール・ロワ》
ドビュッシー:《海》~3つの交響的スケッチ~
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
ストラヴィンスキー:バレエ組曲《火の鳥》(1919年版)

視聴方法:
93日(金)19時~

https://www.youtube.com/watch?v=4_9XgXxzaTw

95()15時~
https://www.youtube.com/watch?v=I1FXo3Lptj4


公演時間:約2時間を予定
どちらもYouTubeチャンネル「Universal Music Japan」で配信
※現在予定している配信は上記の2回のみです。アーカイブ配信については、後日詳細をご案内いたします。


8月31日からのリハーサルにあわせ、松本入りした小澤総監督。リハーサルには連日通い、デュトワ氏の指揮でめきめきと輝きを増していくSKOの音を聴きました。デュトワ氏とも久しぶりの再会を果たし、大変な時期に来日してくれたことに感謝の気持ちを伝えました。
9月1日の86歳のお誕生日には、ステージの上で、SKOメンバーのハッピーバースデーの演奏と、巨大なケーキでみんなでお祝い。
公演当日の9月3日も、客席でSKOとデュトワ氏の演奏を堪能した総監督。終曲の《火の鳥》では、名演を繰り広げるデュトワ氏とSKOを見ながら自らもずっと指揮をし、来年こそは有観客でのフェスティバル開催へと思いを馳せました。

下記、小澤総監督のコメントを発表いたします。

松本の皆さんに協力していただき、無観客でも、SKOが集まって音を出せたことは何よりも大きな喜びです。
2年ぶりにSKOの生の音を聴いたら涙が出ました。
こんな大変な時に来てくれた、旧友デュトワにも感謝しています。

松本は、音楽にとってなくてはならない場所です。
今日改めて、強くそれを思いました。
フェスティバル30周年になる来年こそ、松本で皆さんにお会いできることを楽しみにしています。

セイジ・オザワ 松本フェスティバル総監督

(C)大窪道治_2021OMF_OR66938_sc.jpg

写真は8月31日のリハーサルを見守る小澤総監督
撮影場所:キッセイ文化ホール